不動産コラム

鉄骨鉄筋コンクリート造とは

 鉄骨鉄筋コンクリート造とは、鉄骨と鉄筋を組み合わせた構造で、基本となる骨格に鉄骨が使用されることが鉄筋コンクリート造との大きな違いです。支柱となる鉄骨の周囲に鉄骨の枠型を配置し、コンクリートを流し込むという構造になっています。今回は、鉄骨鉄筋コンクリート造のメリットを二点ご紹介いたします。

 一点目は、鉄筋コンクリート造よりも耐震性に優れているという点です。鉄骨鉄筋コンクリート造は、鉄筋コンクリート造にH型鋼などの鉄骨を追加しているので、非常に高い剛性の建築物を造ることが可能です。鉄骨を鉄鋼とコンクリートで強化するような形になるため、かなりの強度であるといえます。また、剛性が高いだけでなく柔軟性も確保できるという大きな特徴があります。鉄骨をボルトや溶接などで接合する軸組工法を採用しているため、さまざまな方向から衝撃が加えられても、うまく力を分散することが可能な構造です。強くしなやかな構造であるため、鉄筋コンクリート造よりも耐震性に優れていると言えます。

 二点目は、高い耐震性を保ちながら柱や梁が小さくできるという点です。鉄骨を軸に使う鉄骨鉄筋コンクリート造は、コンクリートと鉄筋のみで構成される鉄筋コンクリート造と比較すると高剛性な上、自重を小さくすることが可能であるという特徴があります。その為、高い耐震性を実現できる一方で、各部をコンパクトなサイズに納めることが可能です。柱や梁も小さくすることができるため、結果として居住面積を広くすることができます。高級マンションやデザイナーズマンションは柱や梁が目立たず、室内がすっきりしているのはこのためです。

 以上、鉄骨鉄筋コンクリート造のメリットを二点ご紹介いたしました。お部屋探しをされる際は、建物の構造にも着目してみてください。