不動産コラム

徒歩~分とは

 賃貸物件を探す際に「駅まで徒歩~分」という表示を一度は目にしたことがあるでしょう。物件探しの際に駅近物件を条件に挙げる方も多くいらっしゃると思います。徒歩分数は、最寄り駅までの距離を知る便利な目安になりますが、歩く速さは人それぞれ異なります。不動産情報における徒歩の所要時間は、どのように決められているのでしょうか?

 不動産情報における所要時間の算出方法は、「徒歩1分=道路距離80m」です。また、80m以下の端数は切り捨てずに1分とします。その為、駅の真上やすぐ隣にある物件でも、「駅まで徒歩0分」と記載することはできません。つまり、「駅まで徒歩5分」の物件は、駅までの道路距離が321~400mということになります。そして、所要時間を算出する際の道路距離とは、実際に歩く道のりを示すもので、物件と駅を結ぶ直線距離ではありません。

 また、すべての人が分速80mで歩いているわけではないため、表示されている徒歩分数よりも実際は時間がかかったというケースは珍しくありません。表示されている徒歩分数と実際の所要時間にずれが生じてしまう原因として、主に三点挙げられます。一点目は表示されている徒歩分数には信号や踏切待ちの時間は含まないこと、二点目は坂や階段があっても算出方法は同様だということ、三点目は所要時間を算出する際に使用する道路距離は物件の建物の出入り口から目的地の建物の出入り口を起点としており、改札・ホームまでの所要時間ではないということです。

 不動産情報における最寄り駅までの徒歩分数は、あくまでも距離を示すための目安と考え、賃貸借契約を結ぶ前に一度実際に歩いてみることをおすすめします。