耐火構造とは
耐火構造とは、壁や床などが一定の耐火性能を備えた構造のことです。一定の耐火性能とは、通常の火災が終了するまでの間、建築物の倒壊および延焼を防止するために必要な性能のことを指します。
耐火構造は建物の内部で火災が発生した際、火災により建物が炎上・崩壊することを防ぐ構造になっています。通常、火災が発生してから消火、鎮火するまでに30分~3時間かかり、その間隣の建物に延焼する可能性もあります。それを防ぐには建物自体が燃えない構造であることが重要です。壁や床、柱が鉄骨・レンガ・石などの不燃性建材であれば火災が広がることがありません。不燃性建材を使った住宅は火災時の延焼を防ぐことができるため、周囲の建物にはとても安全な構造となります。
また、防火地域のほぼすべての建物と、準防火地域の2階建て以下の小規模な建物以外のすべては、耐火構造か準耐火構造としなければなりません。火災に強く、燃え広がりにくい街で暮らせること自体が大きなメリットと言えるでしょう。
他にも、火災保険は災害時の損害を想定して保険料が決められるため、 耐火構造や準耐火構造の建物は、保険の支払額を抑えることができます。保険会社や保険商品によっても異なりますが、マンション構造や耐火構造の方が、非耐火構造よりも保険料が低く設定されています。
万が一の火災時に被害を抑えるよう建物の構造も確認してみてください。