賃貸借契約書とは、アパートやマンションなどの賃貸物件を借りるための契約書のことです。不動産会社では、「賃貸借契約書」を取り交わす前に、重要事項説明が必ず行われます。これは賃料や解約、違約金、お部屋を使用する上での条件など特に大切なことを入居予定者に説明するものであり、不動産を仲介した会社に義務づけられている手続きです。宅地建物取引士の資格をもった人が説明しなければならないと法律で定められています。ですので、重要事項説明を受け、その内容に入居予定者が同意して初めて、賃貸借契約に進めます。ちなみに重要事項説明書にも署名・捺印を求められますが、あくまで内容を確認し理解したことを示すためのものであり、その時点では契約は発生していません。重要事項説明書の内容に借主が納得した上で、本題の賃貸借契約書の取り交わしとなります。

　賃貸借契約書でチェックすべきポイントを、主に二点ご紹介いたします。

　一点目は、ご自身が借りようとしている物件と相違がないかです。賃貸借契約書の冒頭には、物件名称や所在地、建物の構造、間取り、部屋番号など、借りようとしている物件の情報が記載されています。借りようとしている物件であることに間違いないか、念のため確認しましょう。

　二点目は、解約時の原状回復義務と敷金の精算についてです。これは非常に重要で、解約時に借主が負担すべきものがどう規定されているかを事前に確認しておかないと、大きなトラブルをなりかねません。また、原状回復にかかる実費の額にかかわらず、敷金から一定額を差し引かれる場合もあります。そのため、解約時にどのような負担が発生するのかを確認しておくことをおすすめします。

　以上、賃貸借契約書でチェックすべきポイントを二点ご紹介いたしました。賃貸借契約書の読み方を十分理解して契約に臨みましょう。