「分譲賃貸」とは、もともと分譲マンションとして購入されたものが、何らかの事情で賃貸物件として貸し出されたものです。その例として多く挙げられるのはオーナーが転勤などの事情で住めなくなった場合に、その間賃貸物件として貸し出すケースです。またオーナーがもともと投資目的で購入し賃貸物件として貸し出すケースもあります。

では、「賃貸用マンション」と「分譲賃貸マンション」の主な違いは何でしょうか。それは、一般的に賃貸用マンションと比較して分譲賃貸マンションの方が、ハイグレードで設備が整っているということです。なぜならば、賃貸用マンションの多くは、不動産投資を目的として建てられている為、設備や建具のグレードなどは必要最低限にとどめていることが多いのに対し、分譲賃貸マンションは、自己使用目的として購入する方をターゲットにしているので、長期間住むことが前提で室内の内装や設備のグレードが高く、共用部分も比較的ゆとりのある仕様となっています。

また、構造がしっかりしており耐震性や防音性が高く、管理人がいるなど防犯性が高い場合が多いです。他にも、広さや間取りのバリエーションが多いことも分譲賃貸マンションの特徴として挙げられます。

その一方で、分譲賃貸マンションでは、デメリットとして大家の規約だけではなく、マンション全体としての規約がある他、家賃が比較的高額なものが多く、物件数自体が少ないです。定期借家など契約期間に定めがある場合もあります。

以上の点を踏まえ、家賃は割高になるものの、室内もゆとりがありハイグレードな設備になっていることが多いため、ファミリー世帯や経済的に余裕がある方には適している物件ともいえるでしょう。